シオガマザクラを見てきました! - フラワーコーディネーター森 由美子のホームページ

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シオガマザクラを見てきました! 50年ぶりの再会

かつて実家の庭にあったシオガマザクラの老樹については、花エッセイ「サクラ」でもご紹介しました。

そのシオガマザクラの木が急に枯れてしまってから、早いもので50年の歳月が経ちました。つい先日、我が家のサクラのルーツである、宮城県塩竈市の鹽竈神社への旅がやっと実現しました。(なお、同じ「しおがま」が、市名は「塩竈」、神社名は「鹽竃」、駅名は「塩釜」となぜか3通りに書きわけられています。よそ者には難しい「かまど(竈)」という字ですが、当市では小学生でも書けるそうです。)

塩竃へはいつかぜひ行ってみようと願っていたのですが、数日間の余裕ができたのを幸いと、「そうだ塩竈、行こう!」とばかりに急に思い立ちました。観光物産案内所に電話でお聞きしたところ「満開は、ゴールデンウィーク頃だと思います」というご返事でした。シオガマザクラの見ごろには若干早すぎるかも知れないと不安を抱きながらも、50年ぶりの再会に心急くまま、現地に到着しました。

4月27日、ボラティアガイドの武田喜徳さんと神社の博物館前で落ち合って、参道をたどり楼門へ向かいました。ソメイヨシノはほぼ咲き終わっていましたが、エドヒガンやシダレザクラなどたくさんのサクラが花を咲かせていました。

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ご紋章はシオガマザクラ 最初に出会ったシオガマザクラの若木 まつりの出番を待つ稚児たち

鹽竈神社には、35品種のサクラがあり、国の天然記念物に指定されているシオガマザクラも境内に27本を数えます。参道の途中には白装束の男性や稚児姿の子供たちがたくさんいました。楼門の下の広場には神輿も据えられていました。なんとこの日が鹽竈神社伝統の「花まつり」の当日とのこと、これも嬉しい偶然でした。

土地の方々が「しおがまさま」と親しみを込めて呼ぶこの神社には、実は同じ境内に「鹽竈神社」と「志波彦神社」の二社が並び鎮座しています。その二社に近づくと、ありました、ありました! たくさんのシオガマザクラが、日の光をいっぱいにあびて、やさしいピンクの花房をたわわにつけて我々を迎えてくれました。

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拝殿脇の見事なシオガマザクラ

雌しべが緑色葉化しています。

シオガマザクラの特徴のひとつです。

満開のシオガマザクラ。まさに花盛り

 

この日、雲ひとつない青空のもと、暖かい日差しの中で、緑濃い常緑樹に囲まれた境内に、桜色の花に包まれたシオガマザクラ。まるで絵巻物の中に紛れ込んだようで、その美しさにただただ感動するばかりでした。ガイドの武田さんも、「昨日までつぼみでしたよ。一晩でこれほど変わるとは! こんなに見事に咲いたサクラを見たのは私も初めて」と驚いていました。

私にとっても、今年最高のサクラ体験でした。鹽竈神社の拝殿の脇には、とくべつ大きなシオガマザクラが溢れるばかりに花をつけ枝を広げていました。私の幼児期から社会人になった頃まで、共に過ごした実家の庭のシオガマザクラも、こんな見事な大樹でした。幼い日、妹と花びらを糸でつないで首飾りを作り、母の首にかけたこと、八重の花の中心に緑の葉が出ているのを不思議に思ったこと、庭中が花びらで美しい絨毯になったことなど、胸熱く思い出されました。

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ボランティアガイドの武田さんに

ご案内いただきました。

またの会う日まで、シオガマザクラの

美しさを忘れません。

 元気にそして無事に塩竈まで来られたこと、しおがまさまのお蔭でこんな素晴しい再会ができたことを深く感謝しながら、幸せな気持ちで神社を後にしました。

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表参道(表坂)を降りてくる

御神輿。

大震災時の津波は、この

鳥居を濡らしたそうです。 

 

鹽竈神社の参道下近くに

本年3月、京都の桜守、

佐野藤右衛門さん

植樹された「浪分桜」。

津波の到達地点を後世に

伝えるためのものです。