父の日によせて。また6月に思うことごと。 - フラワーコーディネーター森 由美子のホームページ

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父の日によせて。また6月に思うことごと。

 

庭のアジサイが一斉に咲き、白から空色に、またピンクにと、移ろいゆく優しい色合いを見せています。

 

「父の日」が私たちの生活に浸透したのは、いつ頃からのことでしょうか? 昨年より、拙著『四季の花飾り』の続編の準備を始めておりますが、その中で「父の日」もぜひ取り上げてみようと思い立ち、そのついで、といっては申し訳ないことですが、父のことをあれこれ思い出しています。

 

父は、私が中学生になる頃まで、自宅の二階で歯科医を開業しておりました。父がいつも身近にいたおかげで、いろいろな思い出が残っております。父は四季折々の行事の際には、あれこれ家族のイベントを考えてくれました。また小学校の夏休みの宿題について、いろいろなアイディアを出してくれました。ある6月のアジサイの季節のことです。大の植物好きな私は、夏休みの宿題に、庭の花々を押し花にしておりましたが、チョウチョのようなアジサイの花を見つけて父に見せたところ、表紙に使ってみたらいいのでは、というアドバイスをもらい、押し花のお花畑にチョウチョが舞い飛ぶ図柄を考えて、すてきな観察日誌の表紙を作り上げることができました。私が工夫する喜びを知った最初の体験だったように思います。

 

 忙しい父でしたが、離れの脇にあった祖父の遺した数本の白桃の木をとても大事にしていて、早朝や仕事の合間に手入れをしていました。夏には大きな香りのよい桃の実がたくさんとれました。小学校時代の友人も、つい先日出会った折に、「あの桃目当てに遊びに行ったのよ」と懐かしんでいました。いまだにあの頃の白桃の味を超えるものはないと思っていますが、山梨の仕事場で完熟した桃をいただくたびに、父の桃が懐かしい味覚の思い出としてよみがえってきます。

 

 父も植物好きだったのでしょう。一時チューリップにこり、毎年新種を植え、見事なチューリップの花壇を作り上げていました。私は、大きなチューリップの花が数年のうちに、なぜか小さな花に変わって、愛らしく咲くのがいとおしく、魅了されていた覚えがあります。これも父との楽しい思い出になっております。

 

 父の日。私は若くして亡くなった父を想い、娘や孫たちはまだ元気に過ごしている父を思う日です。

 

 ここはひとつ、幼い孫たちと一緒に、父の日の花飾りを工夫してみようと、新しい本に掲載するための写真撮りをしました。その折に娘が撮ったスナップ写真で、孫たちの仕事ぶりをご紹介しましょう。

 

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上の孫はパパへのカードのまわりを

お気に入りのヒマワリで飾りました。

 下の孫も、バラのとげに注意をしながら一生懸命に

 ハサミを使いました。

ガラス器にバラを飾る弟。さりげなく

兄が手を貸していました。

 

 

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 2人とも、ガラス花器に、迷うことなく次々に花を挿し入れ、庭のギンバイカ(マートル)の葉を添えて、あっという間に完成させました。仕上げのリボンも、上の孫が最近学校でリボン結びを教わったばかりということで、これも難なく結びました。

 

 子供たちが幼いうちから持っている感性は、正しく導くことでより素晴らしいものへと育っていくことでしょう。幼い子らの植物への感性を伸ばしていくことで、私の思いがつながり、自然の美しさを失わない、居心地のよい日本が維持されていくことを願いたいものです。

 

 孫たちが喜々として花を飾る様子をみていると、そんな願いがふつふつとわいて来ます。これからも、四季折々の生活の場で、あり合わせの器に身近な花々を活けて、子供たちとのアレンジメントを楽しんでみたいと、心から思いました。

 

上の孫が自分で結んだリボンで、

パパへの花飾りを仕上げました。

  6月、庭先に咲く花々をご紹介しましょう。

 

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白からブルーへのグラデーションが美しいアジサイ。

 

 

こちらはブルーからピンクへのグラデーション。

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モモノハギキョウの白花と青花が並んで咲いていました。

 

 

枝いっぱいにエゴノキの白い花が。

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雨に濡れている可愛いサラサドウダンの花々。

 

 

ベランダに咲いたバラ(ニュードーン)。

 

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清楚なノイバラの白い花。

 

 

鮮やかなピンクのアメリカシャクナゲ(カルミア・ラティフォリア)。

 

 

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 父の日(今年は6月19日)には、何の花がよいでしょうか?

 

 母の日はカーネーション、父の日はバラ、というのがアメリカの伝統的な花選びです。

 

 でも、母の日も父の日も、贈られる人あるいは贈る人が好きな花であれば、どの花でもよろしいのではないでしょうか? 近年は「日本ファーザーズデイ委員会」が推奨している黄色いリボンキャンペーンの影響もあるようで、黄色いバラや黄色いヒマワリなどもよく使われるようになりました。とくに、ヒマワリは「元気」「明るい」というイメージから、いつまでも家族の中心として元気でいて欲しいパパに贈るのにふさわしい花として人気を高めているようです。

 

 今回は、孫たちがパパへ贈る花として、ヒマワリとバラを選びました。先日、大田花き市場で聞いてみたところ、同市場で取り扱っているヒマワリは現在15種類をこえているとのこと。市場で、下の写真の5種類のヒマワリを求めました。                                                                

キツネノテブクロ(ジギタリス)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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    ①サンリッチオレンジ、②モネ、③レモネード、④レモンエクレ、⑤レモンオーラ

 

 孫たちに、「パパありがとう」のカードに花を飾って、パパに喜んでもらおうと提案したところ、2人ともやる気満々になりました。市場で買い求めてきたヒマワリを孫たちに見せたところ、迷うことなくこれがいいと選んだのが、①と②でした。いかにもヒマワリのイメージに合ったサンリッチオレンジと優しく爽やかな色合いのモネです。お気に入りのヒマワリの花とバラを使って、2人の初めての「父の日」のアレンジメントが始まりました。